地球 ノ 直径

ワタシノセカイ ハ キミ ガ マワシテル

雪に願いを、君に幸あれ。

はぁ、と吐き出したため息。そこに含まれる水蒸気が、一気に冷やされることで水滴に変わり、やがてため息を白く型どる。まるで、冷凍庫みたい。
凍える街は、例年よりも冷え込んでいる。
もしかしたら、君が側に居ないからなのだろうか。
生憎、それを知る術など無いのだけれど。
君の今住む町は、ここよりきっと暖かいから。いつの間にか天気予報を見る度、君の住む町まで見てしまういらない癖がついた。
今日は、晴れだね。
元気ですか。
余計、虚しくなるだけなのにね。
「雪の結晶はね、“りっか“とも言われるんだよ」
「“りっか“?」
「漢字の六と花で、“りっか“。雪の結晶の基本の形はね、六角形でお花見たいでしょ?だから。綺麗だけど、肉眼じゃ見れないし…… すぐに溶けて消えちゃう。儚い花だよね……」
「へぇ」
「ちょっと、なんで笑ってんの?」
「ごめん、ごめん。よう知っとるな」
「んふふ、でしょ?」

俯きながら歩くオレの肩に、降る花たち。君の幻影が、隣で自慢げに笑った。情けないな、オレは去年と同じようには笑えない。
肩に乗った雪を払う、右手に触れたのは0℃ 。でも君の体温は覚えてる。未練がましいよな。オレは、まだ君を忘れられていないなんて。
「忘れられたら、楽なんやけどな」
冬空に舞う、雪に願いをかけた。
「元気でな」
「風邪ひくなよ」
「オレを越えるぐらいの、いい男捕まえろ」
「あっちでも、頑張れよ」
手紙なんて書かないよ。時間を止めるのは、オレだけでいいんだ。そんな自己犠牲の狭間で、少しは君もオレのこと思ってたらなって。ああ、女々しいな。
こんなにも、こんなにも愛しています。
そんな気持ちも、君には届かない。まるで、この街には降る雪が君の街では降っていないように。
街を静かに、白く染める雪だけ君にも届け。空は違うけど、君にも見せたいんだ。そんな願いも、許されないだろうか。
「私ね、寒いけど雪嫌いじゃないな」
どうかオレの代わりに、背中を押してやってくれ。
真面目で優しくて努力家な、オレと違って一番上のお姉ちゃんだからか人に甘えたり弱みを見せるのが苦手で、ストレス溜め込みがちな君を支えて欲しい。
送り飛ばすかのように、ふうっと空に吐息をこぼす。
雪に願いをこめて。
「オレも、雪嫌いじゃないで」

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「雪に願いを」を、自己解釈しました(エセ関西弁申し訳ありません)。
しゃぼん玉が綺麗で幻想的なステージでした。ツインの組み合わせはとっても合うのは知っていましたが(ツイン好き)、小瀧望と濵田さんの声もまた似合って似合って仕方ないですね。高音綺麗すぎない(高音厨)? ということは、藤井流星・濵田崇裕・小瀧望のシャッフルユニット…… 絶対声の組み合わせが耳を蕩けさせるので、早くユニット組んでください。えろえろで、ばちばちにかっこいいイケイケ曲やって!!ねえ、やってよ!!

2019/01/24
たかはし。